2015-01-01から1年間の記事一覧

旅を続けるおばちゃん

バルセロナで出会ったおばちゃんのことを書きたい。 おばちゃんは僕と同い年の同級生である。 鹿児島の出身で鹿児島に大きな家があり、 そして息子が大学へ行くために買ったマンションが京都三条にある。 今は鹿児島で一人暮らしだ。 旦那さんはいたが7年前…

セビリアのタパス

いろいろ珍しい食べ物があるものだ。 セビリアで宿泊していたホテルは旧市街の最も端にあり、 イスラム色の強いところである。 そのホテルの横に名もなきバルがある。このバルが開店するのは、20時くらい。 店の前が公園なので、そこへテーブルと椅子を並…

今はバルセロナいる。 バルセロナと言えばサグラダファミリア。 ちょっとイメージが違ったなぁ。 行く前は、何かゴテゴテしてるイメージがあって、 好みによっては駄作と言う人もいるかもしれない、と思っていた。 世界遺産と言うから随分昔のものと思い込ん…

法顕のこと

「この歳でサンティアゴ巡礼?」とも思っていたが、 たくさんの同年輩の方と出会った。 ただ、アメリカのおばあさんで70歳が最高齢で、ほとんどは60歳代だった。もっともツアー等でバスが伴走するようなケースでは、 もっと高齢者がいるのかも知れない。…

Santiago到着

サンティアゴへ無事到着した。 たいした怪我も病気もなくたどりつけて良かった。 それも思いもよらぬ早い到着だ。 ガイドブックでは、33〜5日位のスケジュールが多いが、 42日目での到着である。 どうみても、膝・腰の悪さ、体力のなさから、 5月末か…

のこり2日

のこり20kmとなった。 どこかで出会った懐かしい顔の韓国の若い女性から声をかけられたり、 親しげな顔で近づいてくるご夫婦が、 「日本の方、名前はなんと言うの?彼はトニーで、私はアウラよ。」。 当方には記憶がないが、どこかで出会って言葉を交わし…

とあるアルベルゲ

このアルベルゲ。なんだか全般に不潔なんである。 清潔好きの日本人だけかと思い切りや、ドイツ人の方も「ちょっとねぇ…。」 外観はきれいので、そんなこととはつい思わず、受付してしまった。 外はきれいだけど、中は不潔というやつでして…。ま、それでも気…

参ったなぁ

サリアの街からサンティアゴまでは110km程度。100km以上歩いてスタンプを一日二つ以上押してもらった人には巡礼証明書が発行される。というので、ここからスタートする人が多い。 多い…。 今迄の6倍位の人数。バスツアーで、荷物もなく、たいして歩きもしな…

説明不要だが、蛇足ながら。心の中で、奇跡を思う人は、「奇跡だ!」と思う。 そうではない人は、「すごい偶然だ!」と思う。虹はたまにはある現象だが、2本並んでは稀(まれ)なことだ。 まして、その2本が風力発電の風車に2本とも降りていることなんて…

人間みんな同じ

人間の行為は本当に世界中で変わらない。 で、日本風に書くと、こうなる。宿坊/修道院に泊まった。 宿泊費はないとのことだが、そうもいかずお布施/寄付をいくばくかする。夜7時から夜のお勤め/ミサがあるからでないかと誘われる。 まず本堂/教会に入り、ご…

ポンフェラーダ

ポンフェラーダという人口6万人位の街に来た。 どうも疲れと右足の親指の付け根の痛みがひどく、動く気になれず連泊した。 で、部屋でゴロゴロ。 写真の整理する気持ちより、ゴロゴロしたい気持ちが強い。 何もすることなく、ただゴロゴロ。 まるで病気のよ…

オルビゴ橋

遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ 我こそは…。 とは、日本の武士の名乗りであるが、ヨーロッパ社会の中世はどうであったろうか。 ここは、長い長いオルビゴ橋。 ドン・スエロ・キニヨーネスDon suero Qiñones は、 1434年7月、1ヶ月間…

フィンランド

フィンランドから来たおばさんと出会った。 彼女は日本が好きだという。日露戦争で、日本海軍がバルチック艦隊を破り、ロシアに勝利したことは世界に衝撃を与えたが、 特に中近東、インド、東南アジアの諸国、すなわちアジア全域では特に大きな影響があった…

レオン大聖堂

今日は一日雨。 レオン大聖堂は、そのステンドグラスの美しさで有名だ。 西日が入る時だと、刻々と色を変え、風景を変えるそうな。 写真は全体の一部。とても大きくて写真に収まりきれない。 あいにくの雨で、光は乏しかったが、それでも充分な見応えがある…

霧の朝

霧の朝の出発となった。 道標がしっかりしているので道に迷うことはない。昨日はぐっすり眠れた。 昨晩一緒に飯を食ったフランス人ピエールさんは66歳。 30km先の村まで行くと言う。 僕もそのつもりで出発したが、なんだか身体が重い。 途中で出会ったオ…

テンプル騎士団

ここはテンプル騎士団運営のアルベルゲ(巡礼宿泊所)。 入り口の赤い十字架がそれらしい雰囲気を作ってくれている。 ここは新しく建設されたようで、建物が新しく設備も素晴らしい。 しかし十字軍・テンプル騎士団と言えば鎌倉時代ではなかったろうか。 今…

さぁ、今日も行く

今朝も寒い朝だ。気温は4℃くらい。 日中も20℃に到達しない。 風が吹くと体感温度はもっと低い。 左足親指は爪の中で内出血しているし、右足甲の部分は骨と靴がすれて痛い。 膝は今ひとつの調子で、腰は少し痛い。 疲労は蓄積して、少しくらい寝たぐらいで…

何かを背負って歩いている

雨の日の移動はつらい。 見渡す限り何もないので、雨を避けて休憩できるような場所がない。 背負っているリュックが重い。 まぁ、しかしこんなことは人生においてもあるものだ。 みんな何かを背負って歩いている。 時と場合によっては背負っているものを降ろ…

ボカディージョ防衛

とある喫茶店(カフェテリア)。 コーヒーとサンドイッチ(ボカディージョ)を注文し朝食。 しかし、ここ動物が放し飼いで、サンドイッチを狙って寄ってくる。 アヒルは分かるにしても、しかし、ロバまで寄ってくるとは…。 お客様はサンドイッチ(ボカディー…

散歩

白い馬で散歩している人に出会った。 中高年なら「白馬童子」の山城新伍なんだろうけれど、 しかし、この服装で馬で散歩とは…。 とは、日本人だけが思う気持ちかもしれない。

Wifi環境

巡礼路沿いの小さな村だと、Wifiが宿になかったりする。 それでCastrojerizカストロヘリスという村で、大枚払ってホテルに泊まっている。 が、Wifiはあるもののロビー回りだけ。 部屋からは利用出来ない。 う〜む。 この日は、Alto de Meseta の標高950m…

人生、少し外れてみるのも良いものだ

膝を痛めてから歩くピッチが変わり、標準のコース日程とはずれて歩くようになった。標準では25km歩いてこの村ですよ、というのが20km程度の村で宿泊するからずれてくる。 すると巡礼者が少なくなった。 また宿も比較的少人数でアットホームな雰囲気にな…

上を向いて歩こう

荷物が重く、足元が弱いので、どうしてもうつむいて歩いてしまう。 これじゃいかんだろうと、歌を歌いながら歩くことにした。 この頃はもっぱらこの歌だ。 ちょっと前向きで歩けるようになった。歌うのはもちろん日本語で。 この英語詞はオノ・ヨーコさんが…

お金を置いて持っていてくれ

奈良の山辺の道などのハイキングコースを歩いていると、よく野菜や果物が置いてあり、「お金を置いて持っていてくれ」みたいなのがよくある。 ここサンティアゴの道にも同じように果物が置いてある。 結構売れている。 チェザーレ・ボルジア。 イタリア語で…

左膝を痛める

ちょっと頑張って歩き過ぎたせいか、左膝の調子が悪くなり、少し距離を落として巡礼をしている。 巡礼は人生と同じように、ままならぬ。 天気が良かったたり悪かったり、体調が良かったり悪かったり。 あせらず、期待せず、かと言って夢は持ちつつ、一歩一歩…

もったいない

巡礼をしていると想定外に水が足りなくなったり、 うまい具合に食べ物に巡り会えない時が、たまに起きる。 そんな時、フエンテ(噴水)を見つけた時、運良くバルで美味しいものに巡り会えた時の喜びは大きい。しかし普段の暮らしでは、水も食べ物も何でもあ…

日本語

Los Arcos ロスアルコスという小さな村で、初めて日本人が使う日本語に出会い、ちょっと嬉しかった。この村のバルで働く若い女性。しかし、それまでは韓国の巡礼者で日本語を話せる方、宿の主人のJuanさん、英語ならジュアンなんだけど、スペイン語ではフア…

星降る街 Estella

昔、牧童がたくさんの星が降るのを見て調べてみたらマリア様の像が出てきたとさ。 それで星降る場所、スペイン語でエステージャと名付けたところに街を作った。 今朝は歩き始めてすぐに、左足が痛み出し、昨日と同様に肩もパンパン。 これで目的地まで辿りつ…

不思議な体験

少し不思議な体験をした。 歩くスピードが遅く、他の巡礼者と歩調が合わないので、だいたい一人で歩いている。サンジャンピエドポーの村から、暗い中歩いていると、人の声が直ぐ近くでするのである。 誰か巡礼者が来たのかなぁと思っても誰もいない。おかし…

ピレーネを越えて

標高200mにあるサンジャンピエドポーの村を夜明け前に出発した。 村を出るとすぐに登りとなる。 高度が上がるとともに、夜明けを迎え、美しい農村風景が広がる。 オリソンOrissonという宿兼喫茶店が標高750m辺りにあり、これが最後の店で、この後はロ…