人生、少し外れてみるのも良いものだ

膝を痛めてから歩くピッチが変わり、標準のコース日程とはずれて歩くようになった。標準では25km歩いてこの村ですよ、というのが20km程度の村で宿泊するからずれてくる。
すると巡礼者が少なくなった。
また宿も比較的少人数でアットホームな雰囲気になる。
歩いていても1〜2時間、誰にも会わない時があって、実にのんびりした気分になる。

また、時速1km程度しか歩けないドイツ人の女の子に出会った。
なぜか左足を悪くしているようで(交通事故かな?)、
大きな荷物を背負い、本当に少ししか前に進まない。
普通の人が進む30%程度しか進まないので当然標準の日程では進まない。
しかし彼女は彼女なりに目標を持って歩いている。
これでいいんじゃないか。
人はそれぞれだ。幸せは人によって違う。

自分自身少し前までは、旅程に合わせようと(そうとは思っていなかったが)、
多少無理をしていたような気がする。
しかし、そういう規定のコースを外れてしか味わえないものがある。
人生一直線で歩いていると見えないことがあるように、
すこし外れてみると意外と良いこともある。

Viloria de la Rioja という村は、バル(喫茶店)もティエンダ(売店)もないような本当に小さな村のアルベルゲ(巡礼宿泊所)に宿泊する。宿泊者は4人。2段ベッドが並んでいるが使い放題。ここはなんとたった5ユーロで朝と夜の食事も付いている。ある面「お接待」なんだろう。
スエーデンのご夫妻とドイツ人の方と4人でテーブルを囲み夕食をとる。
すこしスエーデン語を教えてもらった。