3時過ぎです。

スペイン語教室で「時間の表現」がありました。
その中で、「〜時過ぎです。」というのは、どう表現するのか、
という事が話題になりました。
グァテマラ出身の先生曰く「そんなものはありません。」とのこと。

念のため辞書を調べてみると、こんな表現がありました。

Son las tres y pico.  3時過ぎです。

   picoは「くちばし、とがったピック、グラフのピーク」などのとがったものや
  「端数」や「少し」を表します。
  「数詞+y+pico」で、「〜と少し」という意味になります。
   即ち、3時と少しで、3時過ぎという表現になっているのでしょう。


あるじゃないか・・・と思ってみたのですが、
多分、あまり使われていない表現なのだと思われます。

ここからは想像です。
そもそも「3時過ぎです。」という事を、
おおらかな性格のラテン圏では「3時です。」と言い切ちゃいます。
多少の時間の事をグダグダ言わないのです。

もう一つは、この「過ぎです」というあいまいさが嫌いなのかも。

時間を聞かれて3時5分なら「3時過ぎです。」なんて言わずに、
「3時5分です」と言えよ。
「過ぎ」なんて言って、どれだけ過ぎてるか、分からんじゃないの。

日本人のような単一民族単一言語国家で、なおかつ「あうん」の呼吸を持つ民族は
「過ぎ」と言われれば、おおよその時間が分かります。
これって「あうん民族」って「世界の例外」ではないでしょうか。
日本人だけにしか理解できない概念ではないかしらん。

ちなみ、グァテマラでは23の言語が「グァテマラの国語」と認められています。
これじゃ「過ぎ」って言っても、どれだけで過ぎているのか、分からないですよね。